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エピローグ
前日 恐るべし カモメの罠 翌日

滞在地:サンダーベイ 2003/07/15 火曜日

 

数多くの旅客がバスに乗り込む中、ボクは列の最後尾にいた。

どうやらバス1台では入りきらないようだ。すぐに新しいバスを用意したらしく、そちらに乗り込むように言われる。

ん? これはステキなことではないか、と。ギュウギュウのバスに乗るよりは、少し遅れてもゆったりとした座席で寝たい。今後はこの作戦でいってみよう!

 

ということで、サンダーベイには予定より若干の遅れで到着したバス。座席を2つ使って寝ることができたから、疲れもさほどなく気分は良い。と、バスディーポで今日の動きを思案中に、日本人らしき人がマップをじっくりと見ているではないか。早速声をかけてみた。

「あのー、日本人の方ですか?」
「ぱ〜どぅんみ〜?」
「え? あー日本人ですか?」
「あいむ、韓国人です。」

なんと。これは失礼した。

さっさと謝ってから自己紹介をして、これからどうするか尋ねたが、別に決めてないらしい。ということで、途中まで一緒に歩いてみることにした。

今気づいたんだけど、名前をド忘れしている。便宜上A君とすると、A君はバンクーバーでボクと同じ学校に通い、その後プリンスジョージというバンクーバーの北の町にいたという。この旅は正にボクと同じルートを辿り、且つ、持ち物から今までのバスの使い方まで全て一緒だった。何という偶然か。こんな出会いもあるもんだね。

 

さて、観光案内所まで一緒に歩いたボクらは、そこで別々に行動することにした。バスディーポで手に入れたマップだけを頼りに歩くこと30分、スペリオル湖に水を供給している、小さな湖『なんとか湖』に到着。フランス語気味の名前で覚えていない。

水の色は若干赤っぽいさびっぽい感じ。キレイではない。その湖畔に伸びるトレイルを歩くことにしたボクは、やっぱり自然の中が落ち着くな、と感慨深くなってみるのであった。

 

途中アレコレ道に迷いつつも、湖畔のトレイルはダウンタウンを囲うように整備されていることもあり、一周する勢いで歩き続ける。ランチもほどほどに歩きつかれたボクは、朝にちょっとだけ寄ったスペリオル湖畔のハーバーに立ち寄った。

五大湖のひとつというだけあって、想像以上の大きさに圧倒される。まるで海を見ているようだった。対岸に見える土地はアメリカ領らしい。人の数もさほど多くはなく、ジョギングやサイクリングを楽しむ人の姿がちらほらある程度だった。もちろん日本人に会うことはない。

 

ゆったりとした時間が流れていき、いつの間にか時計は19時をまわっていた。

バスの出発予定時刻が22時だから、もう少しだけ時間がある。で、向かった先はカジノ。これからの旅の運を占う意味も含めて、太っ腹に20ドルつぎ込む。ブラックジャックもルーレットもやりたかったが、いまいちやり方がわからない。見ていてもおもしろくないので、結局スロットマシンに挑戦。5セントと25セントの台があって、最初は5セント台でガンガンやっていたものの、増えたり減ったりが繰り返されるうちに、時間だけが刻々と過ぎてゆく。

5セント台を切り上げて、25セント台に移動した。9ラインでベットし続けたら、あっという間にコインがなくなっていく。様子を見るため1ラインだけでプレイし続けたそのとき、ジャックポットゲームとかよくわからんものになったらしい。やり方がよくわからかったが、気づいたら100枚ほどクレジットがたまっていた。う〜ん、なかなかやるねボクも。

時間的にもそろそろだし、トントンに戻ったくらいだから良しとしよう。で、コインを現金に交換しにいったら、結局40ドルほど戻ってきた。あらら。たっぷり遊んでしかも20ドルも勝ちました。うはうはです。

 

そんなこんなでカジノを後にしたボクはバスディーポに向かって歩いていた。

と! 突然カモメの襲来!! 2つの白い影が右から左から直滑降で落ちてくる。ものすごい鳴き声にビビッたボクは、2匹を同時に確認しつつ、歩き続ける。

次の瞬間、片方の影の足の間からミサイルが発射された。大きいが2発とちっさいのが数発。すぐさま身を翻したボクは、さらに続く攻撃に備えようとした。が、時既に遅し。もう片方からのミサイルに気づかなかったのだ。ボクのバックパックに直撃し、軽めにリフレクション。顔にちょぴっとくっついた。鳥糞が。

 

そんな1人芝居気味に路上で動きまくってる様子を見ていた女の子2人が、向こう側から向かってくる。彼女達の目は言っていた。

「コノニホンジン、アタマオカシイアルネ。」

そんな彼女達は、見た目から正に白人だけど。

 

とまぁ、最後にいろいろあったけど、ウンがついたということで良しとしよう。明日はスーセントマリー、秋の紅葉シーズンが特に忙しい観光の町。韓国人のA君も一緒に行きたいというので、この日記を書いている今は、A君と一緒にバスの中。さて、どうなることやら。

 

【編集後記】

にしてもカモメの怒った声はスゴイです。怖いね、鳥って。今日湖畔を歩いていたらダックにまで攻撃されそうになったんだから。鳥難の相でもあるのかね、ボク。

 

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